いやはや、やっとこレビューが出来るようになりました。
The Garden Of
Unearthly Delightsトイズファクトリー
TFCK-87396
《タワレコで買う》 
ドゥームメタル界のみならず、既に全メタル界の重鎮とも言えるカテドラルの目下最新作。彼ら独特の陰鬱で、重く澱んだな雰囲気たっぷり、また前作「The Ⅶth Coming」の持っていた豪快さも相まって、まるでぐつぐつと煮えたぎる鍋みたいなサウンドは、ちょっと他にはないですね。これがカテドラルの唯一無二の個性なのでしょう。酔っ払ってユラユラと体をゆすりたくなります。
最高!
更に言えば、2曲目「Tree of life & death」のスピード感は、「Supernatural Birth Machine」で感じたハードコア的なテンションを思い出します。ヴォーカルのリー・ドリアン総帥はNapalm Deathに在籍していたことでも有名ですが、そんなことを思い出させるのはこのバンドの奥深さを物語ってますでしょうか。
さて、このアルバム全9+1曲と曲数は少ないですが、何と言っても9曲目、9つのパートからなる26分弱の組曲、「The Garden」が圧巻!女声ヴォーカルをフィーチャーしてる部分も結構あって、アーリープログレ(第4期以前のキング・クリムゾン)あたりを髣髴ともさせる大曲。
庭
- Pt. 1 創造の棘
- Pt. 2 庭の問題
- a) 山羊の角, 蛇の舌
- b) 血の花は恋人たちの庭に咲く
- Pt. 3 スミレ色の蘭の谷へ
- Ⅰ) 屍の蝶
- Ⅱ) 盲者の凝視
- Pt.4 刈り取り機の戦い
- Ⅰ) 宇宙裁判官の法廷
- Ⅱ) 死のトンネル
- Pt.5 天国で警鐘は鳴る
- Ⅰ) 停止した暁の悲しみ
- Ⅱ) 黒きバルボフィラムの日の出
- Pt. 6 スミレ色の蘭の谷を脱けて
- Ⅰ) 命の具体的な草地を過ぎる
- Ⅱ) 道徳の鎖
- Pt. 7 (i.e. Pt. 2 (c)) 庭へ戻る
- Pt. 8 眠る心のプール
- Pt. 9 終わりの時
左が、その9曲目の構成リスト…を和訳したもの(直訳です)。凄いでしょう!見ていただいたら大体わかると思いますが、これでひとつの大きな物語を形成してます。勿論トラックは分かれてませんので、最初のうちは歌詞カードと照らし合わせても、今どのパートをやってるのか判断するのが難しいんですよ。
Pt. 1は不吉な響きのフィードバックで始まり、アコギ+女声が幕開けを告げる。
そして煮えたぎる鍋なPt. 2。
Pt.3-Ⅰの不安を掻き立てる単音リフ。バックのドラミングにはジャズの要素すら垣間見えます。
Pt. 3-Ⅱの雰囲気はかなり中世的で、クリムゾンの1stを思い出します。
Pt. 4-Ⅰは重く引きずるようなドゥームサウンド、サバスVol.4の「FX」を思わせる実験的ノイズを挟み、抑圧されたような、ぬめぬめと暗く澱んだⅡへ。
Pt. 5-Ⅰはタイトルどおり魔物の来襲を知らせる鐘の音を思わせる音から始まり、妖魔たちの狂宴といった趣。Ⅱでまた引きずるような暗さが顔を出し。
Pt.6-Ⅰではストリングスの響きがより一層不安を掻き立てます。そしてサバス直系の面目躍如といった感じのリフと混ざり合うⅡはまるで魔女の鍋(カエル入り)。
Pt. 8ではダイナミックな音像が、深い悲しみをたたえる永遠に閉ざされた庭園を想像させるハイライト。ごめんなさい、これもクリムゾンみたいに聴こえます私には。
そしてまたPt. 9でPt. 1のアコギ+女声に戻り、終幕。歌詞内容は、もろドゥームです。全ての終末が訪れる場面。
と、こんな感じです。書くだけでも大変です(笑)。気合を入れて聴いてくださいよ。

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ところで、これはCDを青林檎に見立てたピクチャーディスク仕様なんですが、なんと、CDの表面をこすると、ほんのり青林檎のにほひが…噂には聞いていましたが、かなり笑わせてもらいました!アルバムタイトルをExcite翻訳で直訳すると、「薄気味悪げな喜びの庭」だそうですが、それとのギャップがまたww それを体験するだけでも価値ありな作品です(プププ) うちの子どもたちも、教えると面白がってさかんにこすって「なんかくさい~~www」と言って喜んでおりました。
ということで、終末への憧れ、自失の希求。ドゥーム、ドゥーマー、ドゥーメスト、混沌の極彩色を放つ王者カテドラル。もう一度言います、最高ですわ。他の作品もぜったい集めますw それにしても去年のラウドパーク、行きたかったなぁ~ちくそ~。
点数:★★★★★ [5/5] 長々とどうもお疲れ様です。
※この作品のレビューは、「静謐の森」さん(→こちら)及び「雑音にしか聴こえない音楽~命を削って聴け!~デス、グラインド、ノイズ、スラッシュ~」さん(→コチラ)も是非参考にしてください。

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